総本家 いなりや

いなり煎餅について

いなりやのいなり煎餅

昔ながら味も材料そのままに
白味噌・胡麻・砂糖を小麦粉に混ぜ1枚ずつ丁寧に手焼きし、
白味噌のあっさりした甘味と煎り胡麻が香ばしさを引き立て、
噛むほどに香りと味わい豊かに広がります。
少し厚みもあり、歯ごたえ十分に味わいがあります。

いなりやのいなり煎餅

いなりやの歴史

大正七年から岐阜市内で大垣煎餅の製造販売菓子商を営んでいた(いなりや初代の店主 郷 龍蔵)が、昭和の初期に伏見稲荷大社参拝の折、稲荷山の美しさと参拝客で賑わう参道に心魅かれて稲荷大社参道(現住所)に店を構えた。

当時伏見稲荷らしいお土産が無かったので、岐阜で焼いていた赤味噌の煎餅を京都で好んで使われている白味噌に代え『いなり煎餅』と命名した。 そして「きつね煎餅」「辻占煎餅」「お多福煎餅」など、おいなりさんらしい煎餅を考案して商売を繁盛させた。

商売が起動にのった頃、兄弟や親戚を集め一時期は四台の焼き台でいなり煎餅を焼くほどになった。 その後、職人一人づつ店を個々に持ち、いなり煎餅がお稲荷さんの定番のお土産として評判となり栄えた。

しかし戦中には焼型が鉄で出来ていたた為、鉄砲の弾になると没収されたり、戦後になって焼型を造り直すものの材料の調達が困難だったりと苦労も多かった。 その苦労があったからこそ、時代が変わった今も店先で一枚づつ手焼きで製造販売を続け一世紀近くご愛願頂いております。

稲荷大社参拝の折、白味噌のあっさり甘い風味豊かな味と胡麻の香ばしい味の『いなり煎餅』をご賞味ください。

総本家 いなりや 三代目 店主